テント+タープ派が、小川のツールーム「ファシル」を実際に使って感じた理想と現実

ツールームテントに興味を持つ方も多いのではないだあろうか。この記事では最近手に入れたツールームテント「オガワ ファシル」を実際使ってみて気づいた点、メリットとデメリットなどを紹介します。

1. 標高1400mの白樺林へ。なぜ今、ここを選ぶのか

最近のキャンプブームで、高規格なキャンプ場はどこも予約でいっぱいだ。しかし、私が最近足を運ぶ山梨県の「金山山荘キャンプ場」は少し違う。

ここは決して至れり尽くせりではない。だが、直前でも予約が取りやすく、ありのままの自然が残る「削ぎ落とされた潔さ」がある。標高1400m、白樺の木立に囲まれた平坦地。夏でも驚くほど涼しく、夜には言葉を失うほどの満天の星が広がる。私にとって、これ以上の「心の洗濯」ができる場所はない。

2. 息子が選んだ「小川ツールーム」設営の洗礼

今回のキャンプには、アウトドアショップで働き始めた息子が手に入れた「小川のツールームテント、ファシル」を持ち込んだ。

正直、私は「テント+タープ」の圧倒的な開放感が好きだ。しかし、息子が自分で選んだスタイルを尊重し、あえて何も言わずに見守ることにした。

だが、設営は一筋縄ではいかなかった。

  • ポールの長さに苦戦: 外枠のシェルターを立てる際、長いポールをクロスさせて立ち上げるのだが、これが想像以上に力とコツがいる。
  • プロの苦笑い: 店で商品を扱っている息子も、実際のフィールドでは「思ったようにはいかないな」と苦戦していた。

しかし、この苦労こそが彼の財産になるだろう。明日から彼は、カタログスペックではない「本当の設営のコツ」をお客さんに伝えられるようになるはずだ。

3. 実際に使ってわかった「ツールーム」のリアル

実際に立ててみると、私が懸念していたデメリットは意外な形で解消された。

  • 開放感の作り方: パネルを巻き上げれば、屋根以外は開放され、タープのような心地よさが味わえる。
  • 雨や寒さへの安心感: もし悪天候に見舞われても、ファスナーを閉めれば一瞬で強固なリビング空間が完成する。
  • パネルは網戸のように使用することもできる、夏場で虫が心配な場合も網戸スタイルにすれば快適に過ごせる。

一方で、収納サイズは普段スノーピークのアメニティドームやモンベルのムーンライトを使用している私にとっては驚くほど大きく、乾燥やメンテナンスにはそれなりのスペースが必要だということも痛感した。

4. 【重要】これから金山山荘へ行く方へのアドバイス

金山山荘は私の失敗と経験から、これから訪れる方へ伝えたいことが3つある。

  • ① 食材は「中央道インター付近」で揃えること: キャンプ場付近に店はない。山を下りるのは骨が折れるので、買い出しは完璧に済ませておこう。
  • ② GWの寒さを甘く見ない: かつてゴールデンウィークにスリーシーズンシュラフで泊まり、凍えそうになったことがある。標高1400mの夜は、下界とは別世界だ。
  • ③ 温泉の最新情報: 定番の「増富の湯」は2026年現在、老朽化のため休業中だ。

5. 向かいの山荘で「500円のシャワー」を

温泉が休業中の今、頼りになるのは道を挟んで向かいの金山山荘本館にあるシャワー(500円)だ。 着替え場所が少し手狭なので、荷物はコンパクトにまとめていくのがおすすめだ。

また、場内には人懐っこい猫が現れることもある。エサをあげなければ静かに去っていく。付かず離れずの距離で、静かな高原の時間を共有するのがここのマナーだ。

結びに:自分なりのスタイルを育てる場所

道具に「正解」はない。私のように開放感を愛する者もいれば、息子のようにより機能的な快適さを求める者もいる。

金山山荘のような「過保護すぎない」フィールドは、そんな自分なりのスタイルをじっくりと育てるのに最高の場所だ。息子もこの大きなテントを使い込むうちに、いつか自分だけの「正解」を見つけるだろう。それを温かく見守りながら、私はまた、あの白樺林の静寂に会いに行こうと思う。

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